あじさいの毒性

 

あじさいの毒性

「あじさい」の名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったものと言われる。また漢字表記に用いられる「紫陽花」は唐の詩人・白居易が別の花(ライラックか)に名付けたもので、平安時代の学者・源順がこの漢字をあてはめたことから誤って広まったといわれている。


あじさい毒性

あじさいは青酸配糖体を含み、ウシ、ヤギ、ヒトなどが摂食すると中毒を起こす。症状は過呼吸、興奮、ふらつき歩行、痙攣、麻痺などを経て死亡する場合もある。日本では、飲食店などが毒性を持つあじさいの性質を知らずに料理に使用してしまい、経口摂取した客が中毒する事件が発生している。対症療法として、亜硝酸ナトリウムやチオ硫酸ナトリウムの静脈内投与が有効。


あじさい分類と品種

エングラーの分類体系では「ユキノシタ科あじさい属」になっているが、クロンキスト体系ではユキノシタ科の木本類をあじさい科として分離独立させている。


あじさい属の野生種としては、日本には以下のようなものがある。


まず次の種があじさいの原種と栽培種であるが、野性でも変異が多い種である。


ガクあじさい H. macrophylla Sieb. f. normalis WilsonHara

あじさい f. macrophylla

セイヨウあじさい f. hortensia

ヤマあじさい(サワあじさい) H. macrophylla subsp. serrata Thumb.Makino

アマチャはこの変種

エゾあじさい subsp. yezoensis KoidzumiKitamura

全くの別種になるのが以下のものである。


ヤハズあじさい H. sikokiana Maximowicz

タマあじさい H. involucrata Sieb.

以下の種はあじさいの名を持つが、装飾花を持たない。


コあじさい H. hirta Thumb.Sieb. et Zucc.

また、あじさいの名を持たないが、以下の種はあじさい属で、よく似た花をつける。


ガクウツギ H. scandens L. f.Seringe

コガクウツギ H. luteovenosa Koidzumi

ノリウツギ H.paniculata Sieb.

つる植物となるものもある。


ツルあじさい(ゴトウヅル) H. petiolaris Sieb. et Zucc.

イワガラミ Schizophragma hydrangeoides Sieb. et Zucc.(ツルあじさいに似るが、装飾花が一弁)

このほか、草本であじさい様の花を咲かせるものにクサあじさい(Cardiandra alternifolia Sieb. et Zucc.)がある。


また、分類上の位置は大きく異なるがスイカズラ科にも低木で散房花序の周辺部に装飾花をつけるものがあり、やや様子が似ている。ムシカリ(Viburnum furcatum Blume)やヤブデマリ(V. plicatum Thumb. f. tomentosum Thumb.Rehder)などがその代表で、ヤブデマリではあじさいと同様に装飾花だけからなる園芸品種オオデマリ(f. plicatum)があるのもよく似ている。